ICANノーベル平和賞関連記事

Nuclear Free Now 脱原発世界ニュース2017vol.38(運営ピースボート)より

2017.10.14

http://npfree.jp/

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 核廃絶特集 

 ノーベル平和賞受賞ICANが日本にも禁止条約参加を呼びかけ

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■「『核禁条約不参加は裏切り』ノーベル平和賞のICAN」(1010日 NHK

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171010/k10011173231000.html

 

■「日本の全廃決議案、核禁止条約署名国が反対」(1012日 毎日新聞)

https://mainichi.jp/articles/20171012/k00/00e/030/266000c

 

■「ヒバクシャの思い 海外に広がる共感 ICAN・川崎さんら証言会」(東京新聞 108日)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201710/CK2017100802000126.html

 

■「ノーベル平和賞 服部道子さん『体験語り、かいがあった』」(109日 毎日新聞)

https://mainichi.jp/articles/20171010/k00/00m/040/068000c

 

■「ICAN受賞 神戸の被爆2世『核廃絶諦めない』」(107日 神戸新聞)

https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201710/0010622332.shtml

 

「核禁条約不参加は裏切り」ノーベル平和賞のICAN

1010 730

ことしのノーベル平和賞に選ばれた「ICAN」=「核兵器廃絶国際キャンペーン」のメンバーが、ニューヨークの国連本部で記者会見し、日本政府が核兵器の開発や保有などを禁止する核兵器禁止条約に参加しないのは、70年にわたって核廃絶を訴えてきた被爆者に対する裏切りだとして、改めて参加を求めました。

続きを読む

ICANのメンバーは9日、ノーベル平和賞の受賞決定後初めて、核兵器禁止条約採択の場となった国連本部で記者会見し、条約に参加しない核保有国や日本など核の傘のもとにある国々の対応を批判しました。

この中で、ICANでアジア太平洋地区を統括するティム・ライト氏は日本政府の対応について「70年にわたって核兵器の危険性を人類に警告し、核廃絶を訴えてきた被爆者に対する裏切りだ」と述べ、改めて条約への参加を求めました。

また、ベアトリス・フィン事務局長はノーベル平和賞の受賞について「トランプ大統領が核兵器を放棄するとは思わないが、壊滅的な被害をもたらす核兵器に反対する運動への後押しになる。核への脅威が高まる中で極めてタイムリーだ」と述べ、条約への理解を広め、各国政府を動かす活動をさらに進める考えを示しました。

核兵器禁止条約にはこれまでに53の国と地域が署名しており、ICANはより多くの国の参加を呼びかけ、発効に必要な50か国の批准を得て来年中の発効を目指すとしています。

 

ICAN運営委員 被爆者にノーベル平和賞を報告

109 1936

 

ことしのノーベル平和賞に選ばれたICAN=核兵器廃絶国際キャンペーンで国際運営委員を務める川崎哲さんが9日に都内で、ともに活動してきた広島や長崎の被爆者に受賞の報告を行いました。

続きを読む

報告会にはことし7月に採択された核兵器禁止条約の実現に貢献し、ノーベル平和賞に選ばれたICANで日本人唯一の国際運営委員を務める川崎さんのほか、広島や長崎の被爆者などおよそ100人が参加しました。

この中で川崎さんは、長年、被爆者が核軍縮に力を尽くしてきたと紹介したうえで「核兵器廃絶に取り組んできたすべての人への賞だ。被爆者を始め一人一人と祝い合いたい」と述べ、核兵器廃絶に取り組んできた人たちをたたえました。

参加した広島の被爆者の服部道子さん(88)は「世界の若者が核廃絶に関心を持ってくれてうれしい。多くの国が条約に加盟するよう力を合わせたい」と話していました。

また、長崎の被爆者の浅野雅彦さん(84)は「生きている間に条約が実現してうれしい。ICANは規模を拡大しさらに核廃絶に貢献してほしい」と話していました。

条約は先月から署名が始まり、すでに50を超える国と地域が署名していますが、核保有国や日本など核の傘の下にある国々は条約に反対しています。

川崎さんは「日本政府は条約に署名していないが、本当に参加しなくてよいのかを問うていきたいし、議論を刺激していきたい」と話し、唯一の戦争被爆国である日本も条約に参加するよう働きかけを強めていきたいという考えを示しました。

 2017/10/7 14:10神戸新聞NEXT

 

ICAN受賞 神戸の被爆2世「核廃絶諦めない」

 

 

草の根で被爆体験を伝え続けた父の壷井進さんの写真を見ながら、ICANのノーベル平和賞受賞を喜ぶ宏泰さん=神戸市北区

コロンビアのサントス大統領(左)と面会した壷井進さん(右から2人目)=2011年2月(壷井宏泰さん提供)

 草の根でヒロシマの記憶を世界の若者に伝え続け、昨年、87歳で死去した元兵庫県西宮市原爆被害者の会事務局長、壷井進さん。6日、ノーベル平和賞受賞が決まった国際非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」に参加する「ピースボート」(東京)の旅に、80歳を過ぎて2度加わり、世界を回った。父の願いを胸に被爆体験の継承に取り組む、息子で高校教諭の宏泰さん(51)=神戸市北区=は「父も受賞を喜んでいるはず。核廃絶は正念場。諦めずに伝え続けたい」と決意を新たにした。

 壷井さんは17歳のとき、爆心地から約4・5キロの学徒動員先で被爆した。自宅は爆心地近くにあり、母を失った。1982年、ニューヨークの国連軍縮特別総会に出席し、西宮を中心に草の根の平和活動を続けた。82歳だった2011年、「もう一度世界で訴えたい」と英語を学び、政府の「非核特使」として被爆者8人とピースボートに乗船。ICAN国際運営委員の川崎哲(あきら)さんらと13カ国を回り、コロンビアのサントス大統領=16年にノーベル平和賞を受賞=に面会、核保有国インドでも講演した。

 13年には2度目の航海に臨んだが、途中で体調を崩し、下船。その後も16年4月に亡くなるまで核のむごさを訴え続けた。葬儀には川崎さんも駆けつけた。

 宏泰さんは父の死後、川崎さんを通じ、広島の「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子さんの兄雅弘さんらを勤務先の兵庫県立北須磨高校に招くなど、高校生らに核や平和について考えてもらう取り組みを始めた。今夏には父が残した膨大な資料を手に、初めて保育園で父の被爆体験や願いを伝えた。

 壷井さんは生前、「被爆者の語りが誰かに伝わり、その人がまた他の誰かに話してくれるはず。その輪を世界に広げたい」と核抑止力に頼らない平和を訴えていた。一方、現実の世界では核兵器禁止条約に核保有国や日本は参加せず、北朝鮮の核実験などで緊張も続く。宏泰さんは「ICANの受賞は草の根の活動に希望をくれた。核兵器がなくなるそのときまで、語り継いでいきたい」と誓った。(広畑千春)